遺言書の活用例
民生児童委員の研修があり、江戸川区の職員から「クラフトビール」の話がありました。
なぜクラフトビールか?は区長定例会見で話されています。
2024年(令和6年)6月5日 区長定例記者会見を開催しました 江戸川区ホームページ (city.edogawa.tokyo.jp)
江戸川区 は5日、障害者や高齢者など働くことが難しい人が就業できる場として、クラフトビールの醸造・販売プロジェクトを始めると発表した。 亡くなった区民からの寄付金を事業費に充てる。 事業がうまくいけば、公費での継続を検討するという。 斉藤猛(たけし)区長が同日の会見で明らかにした。 「Edogawa Beer Project」と題し、 東京芸大 と連携する。 区内に 醸造所 がないため、まずは酒造メーカーなどからクラフトビールを仕入れ、区内のイベント会場で販売したり、飲食店に卸したりして、販路開拓を目指す。
すばらしい取り組みだと思います。
私が着目したのは、「亡くなった区民からの寄付金を事業費に充てる。」
あるおひとり様の区民が遺言書を残して亡くなりました。
遺言書には『福祉と子どもに役立ててほしい』という内容だったそうです。
一般的に遺言書を準備できているという人はまだまだ少ないと思います。
遺言書があれば、自分の遺産を希望するひとに渡すことができます。
遺言書がなくても子どもなど相続する人がいれば、どなたかに遺産を渡すことができます。
しかし、おひとり様が遺言書を無くして亡くなった場合、遺産はどうなるのでしょうか?
親族を探して「相続するよ」という人が見つかるか?見つかったとしても「嫌だよ」と言われてしまうかもしれません。
(※ここで「相続するよ」は遺骨を引き取ることも含まれます。)
「嫌だよ」と言われ、遺産を相続する人が誰もいない場合、この遺産はどうなるのでしょうか??
最終的には国庫、、国のお金となってしまいます。
その金額、2022年度は約770億円となっています。
長年がんばって働いて稼いだお金です。
国のために使ってほしいということであればいいと思います。
ただ、自分の希望通りに使う、使ってもらうためには遺言書を書いておくことが大切です。
国庫帰属相続財産とは、法定相続人がいないとか、いたとしても全員が相続を放棄したなどの事情で「相続人不存在」となり、亡くなった人の財産が国に帰属したもののことで、2008年度には約222億円でしたが、2022年度は約770億円に増加しています
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