死亡後、預金口座凍結されると現金は引き出せない?
エンディングノートセミナーの受講者さんから「早速書き始めました!」との連絡がありました。
併せて質問が・・・
エンディングノートの中に財産管理のページがあります。
財産を明確にすることで、将来にかかる予算の把握になるほか、相続なども事前に考えてまとめる機会にもなります。
遺言書があればよいのですが、ない場合には、相続時の財産把握のために役立ちます。
ネットバンキング、ネット証券を利用していたら通帳、証書がないため把握できない可能性もあります。
もし借金があったらどこかにわかるようにしておいた方がいいです。借金も相続財産に含まれます。
このような話の流れの中で受講者さんから「親の口座を把握できたらいいですよね~教えてくれとも言いづらいですし・・・」
受講者さんが少し勘違いをされていたようです。
「死亡後、すぐに預金口座凍結され、現金は引き出せない=銀行のものになってしまう、、だからすぐに引き出さなければ~」と思っていたようでした。
銀行口座の凍結されるのはいつか?
名義人が亡くなった日でしょうか?
死亡届を提出した日でしょうか?
それは、銀行が名義人の死亡を知った日
銀行が名義人の死亡を知る方法はいろいろだと思います。
例えば著名人であれば銀行の耳に入りやすいでしょう。
しかし、一般の人の情報はなかなか銀行の耳には入りません。たまたま銀行員が葬儀場を通りかかるなどないかぎり・・。
私の義母が亡くなった時、家賃収入を得ていたので、賃借人に口座変更の連絡をして、新しい口座に入金確認ができるまでの約3か月、義母の銀行口座は凍結されませんでした。その後、銀行の窓口に届け出た時に凍結、解約となりました。
また、葬儀費用や生活費として預金の一部を引き出すこと(「仮払い制度」)ができます。
銀行口座凍結後の「仮払い制度」
・遺産分割が成立する前であっても、一定の金額であれば法定相続人が、逝去した名義人の預貯金を出金できる制度です。
・出金できる金額の上限は、以下の「低い方の金額」です。
①死亡時の預貯金残高×法定相続分×3分の1
②150万円
複数の金融機関に口座がある場合は、それに応じて出金できる金額が増えます。
・仮払い制度を利用すると「相続放棄」ができなくなる可能性があります。
暗証番号がわかればキャッシュカードで引き出すことはできますが、相続人全員が了承したうえで実行しないと、後々もめる可能性があります。
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